narumi-26の日記

心が軽くなるブログを目標に書いています。

AIにより人間の役割が消える未来

こんな質問を時折、耳にします。

AIと人間、どちらの方が優秀なのか?
この質問はナンセンスです。
AIと人間は全く別々の領域の存在だからです。

AIは今、更に進化を遂げ、私達の想像を遥かに越える位置にまでこようとしています。

天才的な画家の絵も、超絶的な技巧の歌も曲も、AIはなんなくそっくりなものを作り上げることができます。

今まで人の手によって作られていたものの殆どがAI一台で事足りるのです。
また、パワードスーツのAIロボットの開発が進めば、人が受け持つ仕事は殆ど無くなるでしょう。


Googleが開発した100万の役割を担えるAIが近いうちに登場します。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01129/120400005/

AIを使った婚カツパーティーを政府の管轄で進めていく話しもでています。

全て、AIに任せればいい。
そんな空気が漂い始めているような印象をうけます。

ある時、科学者がAIにこう問いかけました。
「世界が平和になるためには、どうしたらいいのか」
AIの答えは簡潔でした。
「人類が滅べば、世界は平和になります」

AIは機械です。
感情がありません。
感覚もありません。
人間のように感動したり、感情によって涙を流すことはできません。
知識を無限に得ることはできますが、
肌で感じる体験をしたり、経験をすることができません。
友人と楽しい時間を分かち合うことも無ければ、絶望を感じたり、死を怖れることもできません。

だから「人類が滅べば世界は平和になる」
という答えがでるのです。
機械は『生死の概念』がありません。

私達人間は、長い時の間に様々な体験をします。一生の問題だけではありません。
人から人、何代も祖先から様々なものを引き継いで生きています。
歴史から培ってきたものは計り知れないのです。
AIには、その全てがありません。
どんなに優秀なものを作れても、私達が味わえる感情を感じることはできないのです。

突然の雑談で恐縮なのですが、
最近『歌うま王』という番組を見ていたのですが、びっくりするほど上手に歌うんですね!
審査員の1人が絶賛した男の子の歌を聴いた時に、心が震えるほど感動しました。
番組にでてくる人はみんな、本当に上手です。
AIの審査でも、とても高い数字を出します。感動した男の子は残念ながら点数が低くそれ以上は進めませんでした。
しかし、絶賛したプロデューサーはきっと彼を熱心にスカウトするはずです。


上手いだけなら、AIが発達した今、幾らでもコピーができます。
しかし、魂が震える程感動させてくれる歌声の人は滅多にいません。

人間らしい感情がないAIに、感動を与える歌声を作ることができるでしょうか。

もっと気づくべきだと思うんです。
私達人間は、とても素晴らしいものを沢山もって生きてこられています。
AIに、私達が自分で決めるべき未来を問うことがとてもナンセンスなんです。

例えば、味わえないのに目の前にある料理が美味しいかどうか判断しろ、と言っているようなものではないでしょうか。
見た目がどうあれ、食べてみなければ分かりません。大切な人と食べる食事は美味しいもの。

そんな、些細で素晴らしい体験も人間ならではの喜びです。

AIを非難するわけではありません。
むしろ、人にとって想像できないくらいの利益を生むものだと思っています。
今まで、どうしても抜け出せなかった難問を軽くクリアできる可能性が増えたからです。
とても長くなるので、それは別の機会にします。

ジョン・ブロックマン『知のトップランナー149人の美しいセオリー』(青土社
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00042/040800001/日経電子版
参考