narumi-26の日記

心が軽くなるブログを目標に書いています。

秘密を上手に使いこなす人が魅力的に見える理由


「秘密」て謎めいていて、興味を惹かれます。
私が尊敬する人は開けっ広げで快活に笑うような人なのに、どこか掴めない謎めいたところがある人でした。
そして、ふとした時、表情や仕草にとてつもない色気を感じる人でした。
嘘はつかない。でも真実の全てじゃない。
そんな印象を抱きました。
本人は気づかなくてもモテるんです。様々な業界人やそれこそ男女問わず話しかけてくる。
開けっ広げだから謎めいているのに親しみやすいんです。
どんな要求にも笑顔で対応します。そして、サラッといなくなる。
魅力を感じないわけがありません。

私は「秘密」にどんな力があるのか、とても興味をもつようになりました。

本屋に立ち寄った時、ふと目に入ったタイトル。手に取ると魅せられたように読みはじめていました。

著者はドイツの有名なマジシャンでありメンタリストでありマインド・リーダーでもあり、人気のあるエンターテイナーでもあります。多才な才能をもった彼は大切な兄、友人を目の前で失うなど辛い過去を幾度も乗り越えてきていました。
そして、彼が決して守り通すと決めているもの。それは亡くなった兄の秘密を守り通し引き継ぐことーー。

「秘密を上手に使いこなす方法」
トルステン・ハーフェナー氏は数々の書籍を発刊していて世界で16ヵ国語に翻訳されているベストセラー作家です。
このタイトルの書籍には子育てに関わる重要なことも書かれていますのでご興味があれば是非。


Power of Secret 秘密を上手に使いこなす方法 / トルステン・ハーフェナー 【本


その中で特に印象に残った箇所を紹介します。

かの有名なアルバート・アインシュタインはかつてこう言っていました。「私には別に特別な才能などない。ただ、熱烈なまでに好奇心が旺盛なだけだ」
新たなもの、隠されたもの、今まで知らなかったもの。それらを解き明かしたいという欲求はとても強力です。

秘密をもつことで、自分自身と向き合う。向き合わざるおえなくなります。
それは物事を、より真剣に考えはじめるからです。そうすることで、人は自分の中の何かを発見していく。それが「秘密めいた雰囲気」としてにじみ出てくるのです。

ちなみに、秘密と嘘は混同されやすいですが全く別です。
嘘は事実と全くことなることを話すこと。
秘密は大切な部分だけ包み隠して全てを語らないことです。

フランスの作家アルベール・カミュ
「何を語るかではなく、何を胸にうちとどめたかが、人をその人たらしめるのだ」と述べています。

《ひとは驚くと快感を覚える》のだそうです。快感を得ると人の脳は幸せホルモン・エンドルフィンを分泌します。
エンドロフィンは免疫を高めたり、痛みを和らげたり不安を退けたり、それによって長生きすると言われています。
著書の中では、それを上手く利用した恋人との長続きの秘訣まで詳しく教えてくれています。

今、snsで個人情報が濁流のように流れています。誰が見ているか分からないのに、プライベートな動画や顔写真を載せる人はとても多くなりました。
著者はそのことについて、盗聴器を身につけているようなものだ、と警鐘を鳴らしています。
どれを秘密にするかは、個人の権利です。
「いいね」を気にするあまり、大事なプライベートを垂れ流しにすれば、個人の権利が、ないがしろになるのではないかと少し心配に思うのです。秘密がなくなってしまうのではないかと……

しかし、時代により思想や考えは大きく変わります。今は情報を進んで開示するのは当たり前なのかもしれません。

最後に、著書の中で特に印象が強かった言葉を紹介します。


『今この瞬間のあなたは「何者」なのか』

「人は自らの決断で、ある特定の事柄を他人に言わないことを選択できる。その事実が、僕達を真に自由な人間にしてくれるのだ」