narumi-26の日記

心が軽くなるブログを目標に書いています。

生と死の境界

生きるとは何かを考えていたら、何年か前に自殺しようとした時のことを思い出しました。

書いていることは重い内容ですが、5月晴れのような気持ちなので、しんみりしないで読んで戴けると幸いです(笑)

もう何年も前の話なのですが、建物の屋上から飛び降りようとしたことがありました。
あの頃、重度のうつ病もあり自分の脳ミソが壊れているのを自覚もしていて、おかしい自分の姿を冷静に見ているもう1人の自分がなんとか手綱を引っ張っている状態でした。

うつ病になると、人によって症状は違うかもしれませんが、世界が『サイレントヒル』。グロテスクな化け物はでてきませんが、黒いもやのようなものに取り囲まれ灰色まみれの世界はまさにサイレントヒルの世界でした。
眠れず食べれず、顔の神経が壊れたように表情を作ることができず、笑えばひきつり。常に急降下しているような感覚。

仕事はなんとか続いていたものの2年経ったある日、仕事帰りになんとなくフラりと上がったマンションの屋上のカギが開いていたんです。
眼下に見える車のライトや窓から漏れる明かりを見ながら、私には家族がいることを思い出しました。
私が自殺をすれば家族が、親族からも関わる沢山の人達からも『自殺した人間の家族』というレッテルを貼られて生きることになるかもしれない。
自分の苦しみ以上に家族は重い十字架を背負って生きることになるんじゃないか。

あと、ふつうに死ぬのが怖くなりました。
ホントに、手摺を離せば引き返せない状態でぷらんとしていたんです。

引き返せない、てホントに怖いことです。
死ぬ時の恐怖心は、人が想像できる範疇を越えています。『想像を絶する恐怖』とはこのことかと。
何がなんでも、どんな目にあっても生きてる方がいい、と心の底から思いました。

死と生の境目。
それは、重量がひっくり返ってまっ逆さまに宇宙に落ちるような感覚に似ていると思いました。…分かりづらいですね。
もし、良かったら、よく晴れた日に公園に寝転んで、じっと空の向こうを見つめてみてください。ずっと見つめ続けると空に引きづりこまれそうな感覚になります。体験してみてください。
無意識に地上から身体が離れないように、身体が固く緊張すると思います。
死は怖いです。

人生は一生の全体を見るまで、どんなものかは分からないんだと思います。
人生の大半が苦しいものでも、最後の数年で素晴らしい体験ができるかもしれない。
この人に会うために今までの人生があったんだ、と思えるような出会いがあるかもしれない。
あくまで、仮定で良くなる悪くなるとも誰にも分かりません。

生きていく人生によって、どんな気持ちで死んでいくのかあらかた決まるのではないだろうかと思うんです。
悪口や愚痴が多い人生を歩んだなら、死ぬ時も愚痴をいうことなりそうです。
愛しい、幸せだと口に出すことが多かった人生なら死ぬ時も、愛しい、幸せな時を思い返して死んでいくのではないでしょうか。
生と死は裏表合わせ。
共にセットで人生です。


ちなみに、人は死を異避します。
死体に平気で触れられる人はそういないはず。生存させる為に、死を嫌悪するようにインプットされているからだそうです。

…という話を思い出したのは、部屋で見つけた虫の死骸を見つけたせいです。

ギャァ────(艸Д<; )────ァァ!!